5/21に閉幕したG7広島サミットはゼレンスキー大統領がまさかの来日というサプライズがありましたが、それを除いても今回ほど日本が世界に存在感を示せたことは無かったように思います。
G7広島サミット 閉幕から一夜、日常戻る(産経新聞)-Yahoo!ニュース
少し前には「G7ってさ、G20があるから意味なくね?」と言われ始めていましたが、ここにきて意義が見直されています。
『権威主義vs民主主義』が激しくなった現在、中露の無法に対して、国連は機能不全で何も対応できないし、G20も経済問題が中心なので対応が難しい。そうすると、民主主義グループの舵取りはやはりG7で、ということですね。
ただし、G7はジレンマを抱えています。
『権威主義vs民主主義』が激しくなるなか、グローバルサウスの国々との協力が大切なんですが、中露などの権威主義の方が彼らと親和性が高いんですよね。
なぜなら、これから経済を成長させて国を豊かにしよう、という段階では権威主義(独裁)的な政治体制のほうがスピーディーに意思決定できるからです。経済成長が順調ならば国民からの支持も高い。
いちいち民主主義の手続きを踏んで少数意見を吸い上げる議論をしていては時間がかかりすぎてしまいます。
中国は自国に協力するなら政治体制に関わらず経済援助を惜しみませんが、西側は権威主義に寄った国には援助しづらい。すると中国になびく国が多くなる。
つまりは、G7をリーダーとする西側は崇高な理念を掲げるがゆえに協力を集めにくいという状況です。
今回の広島サミットではグローバルサウスへの支援についても話し合われましたが、それだけでなく、これからは西側も変革が必要になるでしょう。
法の支配を強調する一方、そのルールは主にG7のメンバー国が自分たちに都合よく作ったと言われても仕方ない部分がありますからね。
(ソ連崩壊後のロシアは欧米に食い荒らされて先祖返りした側面もありますし)
日本のバカ正直さと腰の低さは七つの海に轟いています。
グローバルサウスとの橋渡しやG7の変革を促すにはうってつけのポジションなので、もっと活躍することを期待します!
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